SHIROBAKO 13〜24話〜悩んでいる時間なんて現実にはないけれど
はてさて続いてしまったSHIROBAKOですが、順調に全員がステップアップしていきます
人が入れ替わり後輩が増え仕事がランクアップしていく様がこれまたおもしろい
1クール目が伏線となる形で話が転がっていくので見飽きません
全体のトーンとして1クール目よりも落ち着いた雰囲気に変わった気がしました
ファンタジーな描写が減って、ふわふわしなくなって地に足をつけた感じになったと言えばいいでしょうか
たぶん主人公5人、特にみゃーもりの心情を反映しているのでしょうね
とはいえ目標を持っていないという悩みが一貫して2クール目のテーマとして根底にあり、ちょくちょく顔を出してくるのがもどかしい
静と動のメリハリが効いています
僕にとっても決して他人事ではないので感情移入もひとしおなのがツライところです…
ディスプレイ上では二次元しか表現できませんが、時間軸を活用することで画面を超えて感情表現が現実に干渉するのが、映像という媒体のおもしろくて恐ろしい部分ですね
現実には目標がないからとうじうじしている時間なんてそう多く得られるわけではないですが、それはSHIROBAKOでも同じ
あくまでも目の前に山積みの仕事を片付けなきゃならない、そこを割り切れる強さと同時に悩み続けられる強さの両方が必要なんでしょうね
シビアな現実をシビアに描いてあると思います
一方で、アニメとして、物語として救いもあるのがいいところです
それを象徴するのがずかちゃんの物語なんでしょうけど、ご都合主義ではあるかもしれませんが、希望ってやっぱり大事なんだと感じました
気持ちよく着地するために欠かせない物語だったと思います
はっきり言って終盤は尺が足りてなくてもっと描写してほしいところも割とありました
逆に、そう思わせるだけの厚みがあるストーリーなんだと思います
こうなると続きもあって欲しいとすら感じられますね…
SHIROBAKOはおそらく視聴者の年齢によって受け取り方が変わる部分も多くあると思います
個人的にはぜひ働く大人にこそオススメしたいです
幼稚だファンタジーだ甘いという非難があるかもしれませんが、人を救うのが物語なのだとあらためて感じさせてくれる作品でした