わたしを離さないで 1話〜世界的に名高い原作のエッセンス、どこまで取り込めるか
カズオ・イシグロは僕の好きな作家の1人であります
などといちいち宣言するまでもなく世界的に有名な作家なのですが、内容的にはシリアスな話が多く非常に小説にマッチした物語だと思います
「わたしを離さないで」は彼の作品中でも特に、登場人物に現在進行形で切実な課題が与えられる話なのでシリアスさもワンランク上です
個人的には「日の名残り」とか「浮世の画家」くらいの方が好みかもしれません
ドラマという表現スタイルはあんまり馴染みもなく好みでもないのですが、原作パワーでなんだかんだで見てしまいました
しかしやはり圧倒的に没入感がないカメラワークやあざとすぎる音楽演出やチグハグさを感じさせる雰囲気が若干とは言わず気になります
悪い先入観がないわけではないですが、ここらへんは昔からどうにかならないのかと思っていますね…
とはいえ見てみるといいところも多くあって、特に役者の演技はかなり力を入れているだけあって凄みがあります
BGMもそれ自体はかなりいい出来だと思いました、いい曲だからこそ使いどころをミスってるように思ってしまったという面もあります
何よりもイギリスを舞台にした原作を日本でドラマ化するにあたって、日本的世界観を再構築するという挑戦には大きく期待したいと思います
原作の核心的な部分を取り込むことさえできればいい物語になるような気がしてなりません
僕にとってもドラマシリーズを完走するというのは一つの挑戦なので気合い入れて視聴継続していきたいですね